「ブライトロード303号室奥田美紀様宛て」

2023年 98分
監督=白田悠太
主なスタッフ:録音・キャスティング=藤本竜輔、助監督協力=櫻井保幸、演出応援=丘澤絢音、倉谷真由、松下幾子 製作・脚本・撮影・編集・整音=白田悠太
キャスト:渡部智子、土田有希、秋村和希、藤原絵里、板倉愛実、小池首領、下遠航、旭桃果、鈴木はるか、鈴木雅子、土屋士、杉咲佳穂、Aoka
あらすじ
バイトを転々としながら出会い系で知り合った女性と一晩だけの関係を繰り返し自らの人生や家族との関係に悩む春子と、ヨガの教室を一人で経営しながら生徒や息子との関係に悩みを抱える美紀。 コロナ渦の東京に生きる孤独なレズビアンの女性2人の日常が次第に交錯し、人生の分岐点を迎える。作品のメッセージ
この映画を制作しようと思ったきっかけは2つあり、1つ目はゲイである僕自身の性的マイノリティとして現在抱える苦悩やトラウマを反映させた作品を作りたいと思ったこと。 2つ目は前作に出演していただいた土田有希さんと、映画学校で知り合った渡部智子さんという二人の素晴らしい役者さんと映画を作りたいと思ったことです。 そのため脚本には、僕自身が実際に抱えている家族とのトラウマや、去年祖母が亡くなったこと、コロナに感染したこと、出会い系で人と会っていたことなどを赤裸々に取り入れていきました。 また、実際にヨガインストラクターをされている土田有希さんの経験や、僕自身と似たような背景をもつ渡部智子さんとの対話で得たことも積極的に脚本に取り入れていきました。 日本でレズビアンを描いた作品は多くありません。あったとしてもヌードや性的なシーンを売り物にした作品がほとんどです。 また多くの場合フォーカスされるのはキラキラした人間ばかりで、恋人や友達のいないゲイやレズビアンにも苦悩や日常があるという現実が描かれることはほとんどありません。 そのようなマジョリティに消費されるためだけに作られる性的マイノリティを題材にした映画、というものに対して反発する思いでこのような作品を作りました。監督紹介
日本で新しいクィア映画の可能性を開くために、自分のセクシャリティや実際の経験などをもとに映画を制作しています。次の作品へ