やなせ たかし先生

アンパンマン
里中満智子先生 

「メロンパンナちゃんの誕生」
メロンパンナちゃん
やなせ
:客席を見渡しますと、予想通りとても小さい方がいらっしゃるので、難しい話をしてもわからないと思います。それできょうは絵を描いてみたいと思います。ちょっと絵を描きますので、わかった、という人は言ってみてください。アンパンマンのキャラクターというのは、1,600種類あります。1,600全部描いてしまうと来年までかかるので、いくつかを描いてみましょう。まず丸を描いて…。
里 中:最初はドキンちゃんですね。
やなせ: いやいや、言っちゃだめなんだよ。(笑)
里 中:失礼しました。(笑)変更いたしました。
やなせ: これはわかるかな。
会 場:メロンパンナちゃん。アンパンマン
やなせ:よくわかったなあ。メロンパンを出してくれという投書が多くて、メロンパンナが生まれたのですが、僕はそのころメロンパンを食べたことがなくて、パンやさんへ行って買って食べたら、あれは菓子パンなんですね。薄甘いパンだから、かわいい女の子にしようとしたのですが、つくるのが難しくて、目の回りにアイシャドウをつけるということで、やっとできたのです。
「勉強家の里中先生」
ツーショット
やなせ
:僕は個人的に里中先生の大ファンなんです。美しいということもありますが、非常に勉強家で、いろいろな勉強をしていらっしゃいます。ギリシア神話の本を描かれていますが、非常に面白くて何度も読み返しています。マンガで見ると、難しいことが簡単にわかるということがありますね。でも描く方は大変なんですよ。美人の絵を描くというのは、本人も美人でないと描けないものです。(笑)
里 中:そんなことはないです。(笑)
やなせ:本当によく勉強されてるけど、どうやって勉強していますか。
里 中:私は勉強するときは、本を読みますね。1冊だけではなくて、何か興味を持ったら、そのことについて目につくものを、徹底的に全部読みます。
「赤ちゃんとお母さんのテレパシー」
ツーショット
やなせ
:僕がマンガを描く職を選んだのは、やはり人を喜ばせたいということなんです。こういうところへ来ても、小さい人とか大きい人を一緒に喜ばせるのは難しいですね。僕が広島でお話ししたときは、赤ちゃんを連れてくるという会でした。会場入ったら、後ろ半分にベビーベッドがずらっと並んでいて、赤ちゃんが寝ているんです。赤ちゃんとお母さんと一緒に喜ばせることができるかな、と思ったのですが、なんとその講演会の間じゅう赤ちゃんが静かに寝ているんです。なぜかというと、赤ちゃんの時代というのは、どこかでお母さんとつながっているんですね。お母さんがうれしいと思うと、赤ちゃんも一緒によろこんでしまう。テレパシーでつながっているのですね。それは不思議な体験でした
里 中:やはり親というのは、子どものためにあったかい気持ちでにこにこ暮らしているのが、一番いいのですね。

映画「それゆけ!アンパンマン 〜勇気の花がひらくとき〜」
上映会
大人気の「それゆけ!アンパンマン」の映画を、たくさんのチビッコたちが観に来てくれました。
アンパンマンのテーマソングは、全てやなせ先生が自分で書いていらっしゃるそうです。その中でもこの「勇気の花がひらくとき」はとても気に入っていて、みなさんに聞いていただきたいと話されていました。

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