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レポート

第16回うえだ城下町映画祭のゲストトークと自主制作映画コンテストの表彰式の様子を報告します。

トークショー「映画永遠?」ゲスト:大林宣彦監督、大林千茱萸さん

映画永遠トークショー 大林宣彦監督、娘さんで自主制作映画コンテストの審査員でもある大林千茱萸さんに、語っていただきました。
 監督は、自分が50年前に作った「中山道」の映画を引き合いに、当時は8ミリで映画を作る人はとても少なかったこと、しかし誰かのマネをするのではなく誰もやらないことをやりたいという思いで作っていたことをお話なさいました。また若手の映画作家に向けて「見本があるものを作ってはいてはダメ。失敗を恐れずに、自分が見本だということを示し映画の歴史を作ってほしい」とエールを送りました。
 千茱萸さんは、うえだ城下町映画祭のコンテストについて、審査は大変だがそれよりも作る方は何倍もの膨大な時間を掛けている。その想いを受け止めて審査をしている。上田でロケした「淀川長治物語・神戸篇 サイナラ」や今回上映した「この空の花」も自主制作であり、また、受賞した人が巣立って活躍しているので、続けることが大切と力説されていました。
 また、大林監督は震災後の映画作家の役割として、自分たちは未来を作っているということを意識して頑張ってほしいとおっしゃっていました。
 なお、監督は12月にニューヨーク近代美術館の企画「Art Theater Guild and Japanese Underground Cinema, 1960–1986」のゲストとして招待され、また初期の8ミリの作品などが特集上映されました。
http://www.moma.org/visit/calendar/films/1337

「この空の花」舞台あいさつ 大林宣彦監督

 2011年3月11日の震災をきっかけとして、日本人は古来からの感謝、我慢、思いやり、そして未来を幸せにしようという気持ちを再び持った。これから美しい人になろう、美しいものを作ろうという志をこの作品で描こうと思った。
 芸術とは事実を不思議で面白く、美しく表現するものであり、それを通して人々の心に訴え、風化させないものであるなど、作品に寄せる思いをお話しいただきました。
 また、舞台となった新潟県の森民夫長岡市長からのメッセージもいただきました。

第九回自主制作映画コンテスト表彰式

 十回目を迎えた自主制作映画コンテストの表彰式は、大賞の杉目七瀬監督、大林千茱萸賞の佐藤公紀監督、永井正夫賞の横山善太監督の代理武井彩乃さん、古厩智之賞の三原慧悟監督をお迎えして行われました。
 表彰式では品田雄吉委員長から大賞、各審査員から審査員賞が授与され、審査員からのコメントと受賞監督から感想をお聞きしました。

受賞者  また、夕方には受賞者、審査員、映画祭スタッフを交えて懇親会を行いました。
 なお、受賞作品は上田市マルチメディア情報センターの映像ライブラリーで視聴可能です。
受賞作品の内容など、詳細は自主制作映画コンテストのホームページをご覧ください。